ここ数年の私の恒例となっている100均キットを使った工作実験。
今回は、ダイソーのピカちんキットから「水飲み鳥をつくろう」です。
昭和の時代、大抵の家庭にあった水飲み鳥。
懐かしくて作ってみたくなりました。
水の移動がわかりやすいよう、色水を使った実験もやってます。
キットじゃなくても100円ショップで買えるもので作れますので、作り方と実験の参考になれば幸いです!
水飲み鳥の工作キット
昔からある水飲み鳥は気化熱を利用して動くものらしいんですが、今回作る水飲み鳥は毛細管現象ってやつを利用した実験だとか。
なんだそれ?
とりあえずやってみようかな。
こちらがダイソー×ピカちんキットの「水飲み鳥をつくろう」。
対象年齢は8歳以上。
箱の中身は、
・竹串 1本
・台紙 1枚
・輪ゴム 1本
・ストロー 2本
・タレビン 1個
・解説書 1枚
家にあるもので出来そうな感じもしますが、台紙には鳥の絵も描いてあるし、解説書には水飲み鳥が動く仕組みや動きの調整の仕方なども詳しく書いてあります。
キット以外で準備するものは、
・カッター
・はさみ
・定規
・小皿
・セロハンテープ
・スプーン
・洗濯ばさみ 2個
・油性ペン
・ティッシュペーパー
・押しピン
・2cmの台(まな板や不要な雑誌など)
・水
・コップ(高さ8cmほど)
スプーンは動作確認で使うだけなので、水が入れられるものなら代用できます。
押しピンはストローに穴が開けるためなので、針とかキリとかで代用可能。
2cmの台は、高さが2cm以上あるものならなんでもOKですが、高すぎると水がこぼれるかも。
コップは、100均などにある205ml紙コップが高さ8cmくらいですが、もうちょっと低くても大丈夫そうです。
水の移動実験で毛細管現象を研究
今回作った水飲み鳥は、毛細管現象というもので動く仕組み。
毛細管現象ってなんぞや?
ということで、いきなり実験をお見せします!
(工作の様子は後半でしっかりお届けいたします)
これが出来上がった水飲み鳥。
ストローの中にはねじったティッシュペーパーのこよりが通っています。
わかりやすくするため、水には食紅で色を付けてます。
頭を押して、ティッシュの端(くちばし)を水につけると・・・
ストローの中に通したティッシュペーパーを伝って赤い水がどんどん移動していくのがわかりますね。
ただティッシュの先が水に浸ってるだけで私は何もしてませんよ、見てるだけ。
これが、毛細管現象というものだそうです。
水の分子はお互いに引っ張り合う力が働いていて、表面張力もこの力が働いているためです。
でも、水の中に細い管を入れると管の壁に引き寄せられる力のほうが強くなって、水位が上昇します。
グラスのジュースの中にストローを入れると、ストローの中のジュースがグラスのジュースよりもちょっと高い位置に上がってるの見たことありますか?
あれが毛細管現象ってやつなんですね〜。
で、今回使ったティッシュは、細い繊維を縦横に編んで作られているので、その繊維の隙間が細い管と同じ役割をして水を吸い上げている、と。
なんとなくわかったようなわからないような・・・。
別の角度からも見てみましょう。
ティッシュペーパーに赤い水が吸い上げられ、水飲み鳥のお尻に付いたケースに溜まっていきます。
この水飲み鳥、最後はお尻に溜まった水の重みで頭が上がり、水がこぼれてお尻が軽くなると頭が下がるという仕組み。
なので、毛細管現象が難しい年齢なら、工作+重さとバランスの研究とかにも使えそうですね。
上手く頭が戻らない時はどうすれば動くようになるのかとか。
実際に作って動かしてみたくなりました?
では、作り方を説明します。
100均で工作と実験の自由研究
水飲み鳥の作り方をキットの説明書を参考に説明します。
ストローの長さは目安なので、バランスを調整すれば大きくも小さくも自由に作れます。
1. ストローを、12.5cm、5.5cm(2本)、3cmの長さに切る
2. それぞれのストローに油性ペンで印をつける
12.5cmは左から8cm
5.5cmは左から5mm(対角線上にも印をつける)
3cmは不要
3. 3cmのストローに輪ゴムを8の字になるようにかける
輪ゴムの長さや強さによって二重三重で調整します(強さの目安は手順4参照)。
4. 輪ゴムが交差したところに12.5cmのストローを垂直に通す
油性ペンでつけた印がゴムのあたりに来るように。
手順3の輪ゴムの強さは、ストローが潰れず程よく固定される強さに。
5. 2枚重ねのティッシュペーパーを1枚にして
6. さらに半分に切る
7. ティッシュペーパーをねじってヒモ状にし
8. ストローに通し、頭から3cmほど残して切る
お尻はギリギリかちょっと出るくらい。
ストローに通したらティッシュペーパーを逆にねじってゆるめておく。
9. 5.5cmのストローの印に押しピンで穴を開ける
竹串を通すので、グリグリっとして大きめに開けます。
手を刺さないようにストローを持つ位置に注意!
10. 手順9で開けた穴と、手順4の短いストローに竹串を通して組み立てる
真ん中の長いストローがスムーズに動くよう、くっつけすぎないように注意。
竹串の余った部分は切り取る。
このサイズの鳥なら竹串がなければ楊枝でもギリギリいけます。
11. 鳥の足を洗濯バサミで挟んで立つようにする
12. タレびんの側面に穴を開ける
目安位置とサイズは、底から5mmの位置に6mm四方の穴、穴から10mmくらいから先を切り落とす。
カッターが滑りやすいので気をつけてくださいね!
タレびんに穴を開ける時、4辺すべて切ってしまったら後でストローとくっつける時に苦労しました。
なので、3辺に切り込みを入れ、ベロのような状態で残しておくとストローを固定しやすいと思います。
13. タレびんの穴にストローのお尻を入れ、約120度の角度をつけてセロハンテープで固定する
ここが一番苦労しました。
セロハンテープを貼ってるうちに角度は狂うし、タレびんは歪むし。
なので、上記ワンポイントアドバイスを参考に、タレびんのベロとストローをセロハンテープで固定すると良いのではないかと思います。
右半分で90°、左半分を3等分で30°、合わせて120°。
こんなもんかな?
14. 台紙の鳥イラストを切り取って貼り付ける
頭はストローギリギリくらい・・・なんか変だな?
って、この黄色くちばしじゃない?!
黄色はトサカでした。
ストローを挟み込んで、上と下をセロテープで固定。
羽は両足の上の竹串に刺して、好みの角度でセロテープで固定。
15. 水飲み鳥完成しました!
実験の前にバランスをチェック!
水飲み鳥と水の入ったコップを台に置き、受け皿を台の下に置きます。
コップに水飲み鳥のくちばしを入れて、ティッシュペーパー全体に水が染み込むまで待ちます。
お尻のタレびんにスプーンで水を入れ
重みで頭が上がると同時にタレびんの水がこぼれ
頭が下がればバランスOK、成功です!
お尻が下がった時に水がこぼれない時は、タレびんの角度を調整したり、台の高さや鳥を置く位置を変えてみたりします。
また、水がかなり溜まっているのにお尻が下がらない時は、ストローを交差させた位置から長いストローをお尻側にずらしてバランスを調整。
(ストローにつけた油性ペンの印がお尻側にずれる方向)
お尻の水がこぼれたのに頭が戻らない時は、長いストローを頭側にずらして調整。
水飲み鳥工作と実験まとめ
ダイソーの100円実験キットはまだまだたくさんの種類があります。
⇒ ダイソーのピカちんキット2019夏の実験キット紹介はこちら
100均の商品を使って工作実験をしてみた記事やキット紹介はこちらのまとめから読むことができます。
今回私はこの100円キットが目に止まったことで、
水飲み鳥懐かしい→作ってみよう→これなんの実験だろう?→毛細管現象ってなんだ?→毛細管現象を利用したものには何がある?・・・
って感じで、どんどん興味が広がっていきました。
子供の興味の入り口もどこに転がっているかわかりません。
それがたとえ100円のキットであったとしても、面白がって発想が広がるヒントになれば大成功!ですよね\(^ ^)/
今回は100均キットを使いましたが、ほぼ家にあるもので作れると思います。
タレびんとか竹串は100均で!
鳥の絵も手書きでオリジナリティーを出したり、他の生き物にしても面白そうですよ〜。
コメント